徒然 漫画評記

徒然なるままに

第3回「聲の形」(こえのかたち)


どうも。漫画愛好家 レイチェルです。
最近はこのブログのおかげで四六時中漫画の事を考えています。
何を紹介しようか、何を伝えようか・・。
そして、何が伝わるのか、どうすれば伝わるのか・・。
これは永遠の課題かもしれません。


今も・・、じゃあ昔も?
3年前、5年前、10年前、15年前・・。
そう、大学、高校、中学、小学校の頃。

あの頃も自分の気持ちが上手く伝えられなくて
親、兄弟、友人たちを傷つけた事、傷ついた事
ありませんか?
自分の事分かって欲しいのに、反対の事ばかりしたり
周りが気になったり。少し思い出してきましたか?

この漫画を読めばさらにその気持ちを思い出すことができるでしょう。
そう、これはあなたの物語なのです。

今回ご紹介するのは「聲の形」全7巻
このマンガがすごい!2015」オトコ編1位。「マンガ大賞2015」3位。
作者 大今良時 とても人気のある面白い漫画です。

私が考えるオススメ見どころをご紹介します。

〇ストーリー
主人公 石田将也(イシダショウヤ) 小学校6年生 毎日の退屈に勝利することが生きがい。その将也のクラスに耳が聞こえない 聾唖者の西宮硝子(ニシミヤショウコ)が転校してくる。将也は悪気もなく硝子をからかい始めいじめる。そしてある事件がきっかけで大人たちにいじめが発覚犯人とし将也が吊るしあげられる立場が逆転する。将也がいじめの標的に・・。そんな中硝子は転校し。6ねんの月日が流れ・・また二人は出会う。今度は友達になるために。

〇リアルな問題定義
重く考えさせられる漫画です。ひょっとしたら1巻が強烈なため読むのがイヤになる人がいるかもしれません。でも、あえてタブーと思われる問題を扱い さらに説教くさくなく、いじめの被害者、加害者、傍観者と様々タイプが描かれ きっと共感できるはずです。

〇友情とは
話の途中で将也は「あなたは本当に友達なんですか?」と質問され、友達とは?と考えます。友達ってなんでしょう?「友達って定義づけないといけないの?」「自分を満足させるだけなら帰ってください」といわれ将也は悩み答えを見つけていきます。

〇大切なもの
子どもで不器用な将也。自分にとって大切な物と分かりつつも、どう扱っていいのか、どうしたらいいのかさっぱりわからない。そんな不器用な態度に傷つき自分を責める硝子。二人の距離はどうやって縮まるのか。大切なものと気が付いた時の将也の気持ちは・・。「神様どうかもうひとふり俺に力をください もう逃げたりしません 西宮を言い訳にしません・・。」いじめの贖罪からの友達ごっこから真の大切な人になった時の気持ちの移り変わりをぜひ堪能してください。

一時は内容のどぎつさから掲載を見送られ続けた作品。
後悔後も賛否両論だったそうです。多少美談ぽく仕上がっていますが、とても面白く読みごたえがある漫画です。
とくに女子は色々なタイプが登場し それがとくにリアルです。

お時間があればぜひ読んでみてください。

この漫画であなたの人生が少しでも豊かなものになりますよう。