徒然 漫画評記

徒然なるままに

第7回 「愛って奴は・・」BLより愛を込めて

第7回 「500年の営み」山中ヒコ

どうもレイチェルです。
最近BLに興味あり。
なぜ若い女の子がそこまで萌えるのか。
なぜ男女ではないのか。
研究中です。

でも、読んでいて分かった事は
純愛なんですよね。
しかも存在自体が心許ないみたいな、
不安定な脆さも含んでいて。

表現が過激過ぎる作品も多いけど、
求めるものは「愛だろ、愛。」って感じです。
常識でもなく、世間体でもなく、俺自身を見てくれ、
存在を認めてくれ。という叫びが聞こえます。

もう少し理解できたらまた報告したいな。

さて、その流れからBL本です。
といっても、アンドロイドですけど。

中々泣かせる作品です。
ご興味があればぜひどうぞ。

「500年の営み」
作者 山中ヒコ 全1巻

〇ストーリー
不慮の事故で恋人を亡くした寅雄。
ショックのあまりに恋人を追って自殺したはずが
冷凍保存され 未来世界で目を覚ます。
そこには恋人に似せたアンドロイドがいて。
そこから始まる新しい関係は・・。

〇近未来のアンドロイド
よくあるロボット物ですが、寅雄と接するアンドロイドは
3種類出てきます。
1.ヒト型アンドロイド (廉価版)
2.ヒト型アンドロイド(高級品)
3.ロボット(AI付)※1、2の250年後に登場

少ないページ数ながら そのアンドロイド達の
品質の違いが表現されています。
その表現の中に人間が人間たるゆえに
思わず愛してしまうロボットには
無駄とも言える行動が含まれています。
その無駄がなによりも人間らしくて。
AI、アンドロイドを追求することで
より一層人間とは何かを考えさせられます。

ツンデレ
これはなんという事でしょう。
BLだけではなく全恋愛ものに必要な要素。
主人公のツンデレぶりにデレデレすること
間違いなし。

〇一途な愛
自分の事よりも相手を思いやれる
そんな純粋な愛が描かれています。
最初は元彼とその彼に似せたアンドロイドとの
ギャップに戸惑い 元カレを思い出しますが
現実の一つ一つの出来事により元彼よりも
現アンドロイドへ気持ちが移ります。
そこにあるのは一途な愛が伝わったからでしょう。

最後に
この本は1冊完結で手に取りやすいと思います。
BLというと嫌煙する人もいるかもしれませんが
とても純粋な恋愛本です。
ページ数が少ないので若干話の粗さがありますが、
それをも上回る圧倒的な愛のお話。

ぜひ手に取ってみてください。

〇最後に名言
「泣くのとも、笑うのとも、怒るのとも
どれも違った そのすべてが混じったような
顔をした。
まるで人間みたいな顏だった。」


「体から一つ涙のようにネジが
一本落ちてきた」

ご興味があれば読んでみてください。

このマンガであなたの人生が
豊かなものになりますように。

 

500年の営み (Feelコミックス オンブルー)

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